2018年10月10日放送の「実録!マサカの衝撃事件」では2001年に発覚した看護師4人組による「久留米看護師連続保険金殺人事件」が特集されます。
事件発覚当時は保険金殺人事件の主犯格が女性で、しかも人の命を預かる看護師だったことで世間を震撼させました。
その後この事件を元にしたドラマ「黒い看護婦」が2015年に大竹しのぶさん主演で制作されるなど、大きな話題になりました。
主犯の吉田純子は2016年3月25日に死刑執行されましたが、これだけ世間を騒がせた重大事件を起こした吉田純子は、生い立ちから犯罪へと向かうまで子供時代にその片鱗があったようです。
また母親として娘も3人いたとのことです。娘たちの名前や現在も調べてみました。
吉田純子死刑囚の生い立ちがヤバい
吉田純子は1959年7月10日、福岡県の柳川市(旧・山門郡三橋町)で生まれます。
家族構成は両親と弟の4人家族。
吉田純子は幼い頃に父親が自衛隊を辞め、自動車修理を開業するもあまり上手くいかず、母親が内職をして家計を支えるという貧困家庭で育ちます。
吉田純子の4歳下の弟は頭脳明晰でスポーツマンだったため、母親は弟ばかりを可愛がり、弟と比較しながら時には体罰を与えられていたといいます。
この頃から吉田純子は貧乏生活のコンプレックスによる金への執着、虚言、見栄っぱりな性格が形成されていきました。
1966年に柳河小学校、
1972年に柳河中学校、
1975年に私立佐賀女子高校衛生看護科に入学。
このとき既に1人で奨学金制度の書類を揃え、手続きを行うなど自立した面を見せています。
虚言癖の片鱗
しかし高校進学後から吉田純子の金への執着や虚言癖が強く現れ始めました。
1978年、高校2年の時「友人の妊娠中絶費カンパ」という名目の嘘をつき、クラスメイトたちから金を騙し取ることに成功。
これに味をしめた吉田純子は翌年同じ手口でカンパを集めますが、さすがに2度目は失敗。
嘘がバレて2ヶ月の停学処分となりました。
これで転校を余儀なくされていますが、特に反省の態度は見られなかったという驚きの神経をしています。
この頃から吉田純子は虚言癖が増えていきました。野球部のエースや会社社長の御曹司と付き合っているとなどと嘘の見栄を張ったり、友人同士の悪口を吹聴してまわり、2人の仲を裂くなど自分の立場を優位にする嘘をつくことで、友人をコントロールする術を高校時代に身に着けたようです。
自分のついた嘘で人を操る事ができるという「成功体験」が後の犯罪へと加速していったと見られています。
この高校時代のカンパ詐欺で吉田純子は准看護婦の資格しかとれなかったのですが、後に一度就職したあと、再び看護専門学校に進み正看護婦となっています。
1979年に聖マリア看護専門学校(現聖マリア学院短期大学)へ入学。
ここで後の殺人事件の共犯者のとなる池上和子、石井ヒト美、堤美由紀と出会っており、当時から吉田純子がリーダーのような存在になっていました。
久留米看護婦連続保険金殺人事件の経緯
吉田純子は1981年に22歳で7つ年上の久留米市の自衛官の吉田浩次さんと結婚。
夫の実家に同居しで結婚生活をスタート。子供も3人授かりました。
そして夫妻揃って、浩次さんの祖母の養子になります。
後に祖母の土地を相続し、この土地を担保に3000万円もの借金をして贅沢生活をしていることから、最初から浩次さんの祖母の遺産相続が狙いだったと言われています。
1989年、堤美由紀と再会、急速に親しくなっていきます。
独身で不倫をしていた堤美由紀が相手と別れたいと望んでいたことに付け入り、「私のバックには政界や警察にも顔が利く“先生”がいる。その先生が全部始末してくれる」と架空の“先生”をでっち上げたところ、偶然不倫相手が居なくなったことから堤美由紀は吉田純子を信じ込み、洗脳されることに。
恐怖心や信頼感を巧みに操り、吉田純子の家に同居させて堤美由紀の給料も管理するようになりました。
美由紀の母からも「美由紀が交通事故を起こした」と嘘をついて550万円を巻き上げるなど支配、洗脳していきます。
1年後の1992年には不自然な同居に吉田純子の夫が家を出ていったことで純子の洗脳はエスカレート。
美由紀に対し肉体関係まで強要するようになり、完全に主従関係化していきました。
1994年、看護学校で知り合った石井ヒト美と再会。
石井ヒト美がまとまった金を持っていることを知るとヒト美の夫に不倫トラブルと借金をがあると嘘をつき、トラブル解決金として石井ヒト美から750万円を騙し取ることに成功。
1996年、看護学校仲間だった池上和子にも近づき、架空のトラブルと“先生“をでっちあげ、池上和子からそのトラブル解決金として合計3900万円を騙し取ることに成功。
そして吉田純子は別居していた夫・浩次さんにローンを組ませ、久留米市の9階建てのマンションの最上階にある4LDKに子供と同居すると、
堤美由紀、石井ヒト美、池上和子にも同じマンションを購入させます。
そして自分はリーダーとなり3人に「吉田様」と呼ばせ、召使いのように使っていました。
保険金目当ての殺人を実行
1998年、吉田純子は3人とともに最初の保険金殺人を実行します。
被害者は池上和子の夫・平田栄治さん。
吉田純子は池上和子に、夫が自分と子供達を殺そうとしていると思い込ませます。睡眠薬と酒により平田栄治さんを眠らせ、カリウム製剤と空気注射で殺害。保険金3500万円をだまし取ることに成功。
1999年、今度は石井ヒト美の夫・久門剛さんがターゲットに。
吉田は石井ヒト美に夫が金銭トラブルを抱えていると嘘をつき保険金で解決するしかないと思い込ませます。同じように睡眠薬と酒により久門剛さんを眠らせ、今度は急性アルコール中毒によって亡くなるようにみせかけるも上手く行かず最後は空気注射で殺害。
保険金3300万円や久門剛さんの退職金はほとんどが吉田純子が巻き上げました。
この時点で犯行は露呈しておらず、吉田純子はだまし取った金で贅沢な暮らしをしていました。
その後石井ヒト美の実母の預金と保険金に目を付けた吉田純子は密かに石井ヒト美に殺害を指示。
石井ヒト美は実行に移すも失敗に終ります。だんだん精神的にも追い込まれていった石井ヒト美は、悩んだ末に伯父に相談し2001年8月、警察に自首。
ここで始めて一連の事件が発覚し、主犯の吉田、堤、池上、石井の4人が逮捕されました。
石井ヒト美の自首が無かったら今頃どうなっていたのかと思うとゾッとしますね。
吉田純子死刑囚の娘3人は?
4人が逮捕された当時、吉田純子は久留米市内の高級マンションの最上階で子供3人と住み、贅沢な暮らしをしていたそうです。
当時は3人の子供も小さくて親がなにをしているかなどわからなかったのでしょう。
わかっている情報では、
●長女:紀子(1983年生まれ)
●次女:エリ(1987年生まれ)
●三女:さやか(1989年生まれ)
とされています。
生まれ年は事実かもしれませんが、加害者側の家族とはいえ将来のある身ですから名前は仮名かもしれません。
今年35歳、31歳、29歳になっていますから、それぞれ独立し、結婚して子供もいるかも知れませんね。
被害者家族ももちろんですが、親がこのような凶悪犯だったと知った時の子供の気持ちを考えると心が痛いです。